2018年7月30日月曜日

『「慰安婦」問題と未来への責任』(大月書店)についての読書会


2018年6月12日に豊島区男女平等推進センター「エポック10」にて、『「慰安婦」問題と未来への責任』(大月書店)を題材にした読書会を開催し、9名のご参加がありました。今後「慰安婦」問題をどう展開していったらいいか、という点にフォーカスした議論を中心に活発な意見交換を行いました。

ご参考まで、当日のご報告者である池田恵理子、岡本有佳、中野敏男、能川元一各氏の報告資料を、以下に置いておきます。


2017年9月3日日曜日

『対話のために』読書会報告 その2

 『対話のために 「帝国の慰安婦」という問いをひらく』(浅野豊美・小倉紀蔵・西成彦編著、クレイン)所収、小倉紀蔵氏の「慰安婦問題における人間と歴史」については能川元一が報告を行った。以下、報告内容を再構成したうえでその中心的な部分を記す。
 著者は『帝国の慰安婦』をめぐる議論の枠組みをまず (a) その内容を『新しい」と認識するかどうか (b) 『帝国の慰安婦』ないし朴裕河氏を評価・擁護するか批判するか、という2つの軸の組み合わせ(=4通り)で整理し、そのうえで「批判側の重要な論点」として「論証方法における重大な欠陥」や「資料の引用などに根本的な恣意性」があるから「学術的認識とはいえない」というものがある、と5つ目の枠組みをあげている。報告者によるものを含む『帝国の慰安婦』批判論は実際、この5つ目の点に注力していたのであり、それを「批判側の重要な論点」だとする小倉氏の指摘は建設的な議論への期待を抱かせてくれる(以上、276〜278ページ)。  だが、この期待は直ちに裏切られる。なぜなら小倉氏は「この批判に応答できるのは朴裕河氏本人だけであろう」(279ページ)、「擁護側の多くの人(わたしを含めて)は、歴史学を専門としておらず、慰安婦問題の専門家でもない」(280ページ)として、この論点についての議論を放棄してしまうからである。  しかし『帝国の慰安婦』批判論が指摘した問題点の多くは、その当否を論じるうえで「植民地時代の朝鮮で起こったことを学問的に高い水準で、しかもマクロとミクロの両方のレベルにおいて理解できている」(280ページ)ことを必要とするものではなかった。また、個々の研究者の知見や能力に限界があるのは小倉氏が指摘する通りであるが、だからこそ研究者の共同体が新しく提起された議論(この場合は『帝国の慰安婦』)について議論を重ね、学術的な認識の水準を高めてゆくことが求められるはずである。    さらに問題なのは、「学術的認識とはいえない」という批判の当否についての議論は放棄しておきながら、『帝国の慰安婦』の学術的な価値については小倉氏は判断を保留していない、という点である。批判派の主張については「性急かつ声高に(威嚇的なほど大声で!)糾弾」「いちじるしく冷静さと公正さを欠いた思考停止的態度」(以上、282〜283ページ)とされ、「客観的な評価を忌避してこれを排除しようという魔女狩り的な運動」が展開されている、とまで言われている(284ページ)。「学術的認識とはいえない」という批判の検証を頭から放棄している小倉氏が、なぜこのような判断を下せるのだろうか? 「客観的な評価を忌避」しているのはむしろ小倉氏の方なのではないか? 「歴史学を専門としておらず」という理由で具体的な批判への応答を拒む小倉氏が、歴史学の方法論については(『帝国の慰安婦』の「新しさ」を強調するために)強い批判を展開している(292〜296ページ)ことにも違和感を感じる。  小倉氏が「『帝国の慰安婦』のもっとも優れた論点」だとしているのは「構造的支配」という概念である(302ページ)。それが「支配と被支配の複雑な関係性を分析するときにきわめて重要な視点」(同所)だからだ、と。本章のおよそ4分の1がこの点についての議論に割かれており、小倉氏が「構造的支配」概念を重視していることがよくわかる。しかし植民地支配やアジア・太平洋戦争研究のこれまでの蓄積に照らしたとき、「構造的支配」という視点が「新しい」というのは大いに疑問である(報告後の討論においても参加者から同様の指摘があった)。さらに『帝国の慰安婦』における「構造』は「支配の複雑性」だけを意味するわけではなくむしろ「支配の単純性」を表していることが多い(306ページ)のだとすると、「構造」概念が同書において首尾一貫して用いられているかどうかが、まずは問われることになるのではないか。  なお『帝国の慰安婦』批判者が徹底的に匿名化されている、という本書全体の特徴は小倉氏についても当てはまる。第三者には文脈やニュアンスを検証しようがないエピソードはいくつも紹介されるのに、である。その結果であろうが、いわゆる「藁人形叩き」な主張も見られる。例えば小倉氏は「構造」概念の意義を『帝国の慰安婦』批判派が評価しないのはなぜか、という問いを立てて、次のように自答している。
 もうひとつは、法廷闘争および運動において有用ではないからである。(……)もし「構造」という概念のもとに、「日本の権力に追従して朝鮮人を過酷に支配したり虐待したりした親日派朝鮮人も、実は構造的な被害者だった」という言説が成立してしまうのでは、運動はできないのである。
しかし「慰安婦」問題へのバックラッシュを行っている右派が朝鮮人業者の加害者性を強調している現状を考えるなら、「親日派朝鮮人も、実は構造的な被害者だった」という言説が「運動」の邪魔になるという認識は、まったくあたらないのではないか。  本章において唯一、具体的な個人が名指されているのはニューヨーク韓国人父兄協会の共同会長である。そこで小倉氏は、オレグ・パホーモフ氏の議論を援用しつつ、現在の在米コリアンが採用している「承認」獲得戦略ゆえに、『帝国の慰安婦』が排除されねばならないのだ、と主張している。報告後の討論では、アメリカにおける「慰安婦」被害者追悼運動が在米コリアンだけではなくさまざまなアジア系市民の連帯によって行われていること、したがって在米コリアンの「承認」獲得戦略だけで分析することは疑問である、などの指摘が参加者からなされた。


(文責:能川 元一)


2017年8月22日火曜日

『対話のために』読書会報告

 今年の5月、『帝国の慰安婦』を高く評価する論者たちによる書籍『対話のために 「帝国の慰安婦」という問いをひらく』(浅野豊美・小倉紀蔵・西成彦編著、クレイン)が刊行された。私たちは去る7月24日に同書を題材として読書会を開催した。 当日は従来からの読書会参加メンバー以外の方々もあわせて17名が参加した。15の論考のうち「普遍的価値の国民的価値からの独立と再融合への道」(浅野豊美氏)、「慰安婦をめぐる歴史研究を深めるために」(外村大氏)、「「帝国の慰安婦』と「帝国の母」と」(加納実紀代氏)、「『帝国の慰安婦』のポストコロニアリズム」(上野千鶴子氏)、「慰安婦問題における人間と歴史」(小倉紀蔵氏)の5つについて、あらかじめ指名された報告者が報告を行い、その後討論を行った。
5つの報告についてはおってその概要を当ブログにて明らかにする予定である。全体としての本書について、多くの参加者が共通して抱いたのは、本書では『帝国の慰安婦』に対する批判的考察を公表した者たちがほぼ完全に匿名化されていることへの違和感である。そのため、具体的な論点についての議論に進展がほとんど見られない。本書のタイトルが「対話」を謳っているだけに、これは残念なことである。
(文責:能川 元一)



2017年3月9日木曜日

GAHT裁判に日本政府が意見書

 アメリカ・グレンデール市に設置された、日本軍「慰安婦」被害者の記念碑「少女像」の撤去を求めて「歴史の真実を求める世界連合会」(GAHT)がグレンデール市を訴えていた裁判のうち、連邦裁判所を舞台とする訴訟は一審・二審とも原告敗訴に終わり、GAHTは今年1月に連邦最高裁に上告していました(GAHTサイト内「2017年 念頭のご挨拶」)。

 ところが、日本政府がこの訴訟に、GAHTの主張を支持する第三者意見書を提出するというかたちで関与したことが明らかとなりました。この関与を伝える日本の報道は以下のとおりです。

・『朝日新聞』 2017年2月27日 政府、米慰安婦像訴訟に異例の意見書「上告認めるべき」
 米ロサンゼルス近郊グレンデール市に設置された旧日本軍の慰安婦を象徴する「少女像」をめぐり、米在住の日本人が撤去を求めた米国の訴訟=一・二審は原告敗訴、上告中=で、日本政府が米連邦最高裁判所に「上告が認められるべきだ」とする第三者意見書を提出していたことがわかった。在外日本人が起こした訴訟での意見書提出は異例だ。
・『産経新聞』 2017年2月25日 米グレンデール慰安婦像撤去訴訟、日本政府が米最高裁判所に審理求める意見書提出
 米カリフォルニア州グレンデール市に設置された慰安婦像の撤去をめぐり、地元の日本人たちが米連邦最高裁での上告審を求めていることについて、日本政府が「請求は認められるべきだ」との見解を表明した意見書を連邦最高裁に提出したことが24日、分かった。日本政府が連邦最高裁に第三者意見書を提出することは異例。米国内で相次ぐ慰安婦像・碑の設置に関し、日本政府の意見表明の機会になると判断したようだ。
・『産経新聞』 2017年2月25日 日本政府が異例の対応 米地方自治体の介入看過できず、慰安婦像撤去訴訟で
 2014年2月から続く米カリフォルニア州グレンデール市の慰安婦像撤去訴訟で、日本政府が米連邦最高裁に第三者意見書を提出する異例の対応に乗り出した。米地方自治体が慰安婦問題に関し、連邦政府の専管権限である外交方針と異なる動きをするだけでなく、日韓間で政治問題化している慰安婦問題に介入することを、看過できないと判断したとみられる。
・NHK NEWS WEB 2017年2月28日 政府 米での慰安婦像撤去裁判 上告認めるよう意見書
アメリカ・ロサンゼルス近郊に設置された、慰安婦問題を象徴する像の撤去を求めて、日本人住民らが上告した裁判をめぐり、日本政府は連邦最高裁判所に対し、「像の設置はアメリカ政府も支持する日韓合意の精神に反する」などとして、上告を認めて審理を行うよう求める意見書を提出しました。
以上、いずれも記事のリード文のみ引用しました。朝日と産経がともに「異例」の措置であることを伝え、特に産経は意見書提出を歓迎する姿勢を明確に打ち出しているのに対し、NHKは「異例」という評価は行わず、結びの段落では日本政府の狙いについて伝える記事となっています。この他、『時事通信』『日本経済新聞』が事実をごく簡単に伝える記事を掲載しています。

 従来も日本政府は海外での右派の「歴史戦」活動を支援する動きを見せていましたが*、ここまではっきりと踏み込んだ関与を行ったのは特筆すべきことだと思われます。外務省公式サイトでもこの意見書が公表されています。GAHTなどとの連携はもはや水面下で行われることではなく、公然と行われる活動として位置づけられるようになったわけです。この意見書に関するGAHTサイドの声明はこちらです。

 歴代内閣が踏襲してきたいわゆる河野談話には、「われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する」という一節があります。この「決意」を前提とすれば、日本軍「慰安所」制度の被害者を記憶するための活動はむしろ日本政府としても歓迎すべきことであるはずです。

 グレンデール市などで行われている「慰安婦」モニュメントの建立を「日本の名誉を貶める運動」であるとするGAHTの主張は、日本軍「慰安所」制度が女性に対する重大な人権侵害であること、また当時の日本政府と日本軍がその責任を負うべきであることを否認する、歴史修正主義的な認識を前提しています。安倍政権は河野談話やアジア女性基金を対外的な弁明に利用する一方で、国内的にはGAHTと同じような歴史修正主義的認識を披露してきました。今回の意見書提出は、安倍政権がそうした歴史修正主義への加担をアメリカの司法という場でも行ったことを意味します。これは単に「異例」な措置であるだけでなく、正義に反する行いであり、2015年末の日韓「合意」の欺瞞性を示すものでもあると言わねばなりません。

* この点については、山口智美、能川元一、テッサ・モーリス−スズキ、小山エミ『海を渡る「慰安婦」問題―右派の「歴史戦」を問う』(岩波書店、2016年)の第2章(小山)と第4章(山口)を参照されたい。

(文責:能川 元一)


 

2017年3月8日水曜日

「歴史戦」報告

 遅くなりましたが、2016年11月23日に開催した読書会についての報告をさせていただきます。

 この日は2016年6月に岩波書店から刊行された『海を渡る「慰安婦」問題―右派の「歴史戦」を問う』について、著者の一人である能川が報告するというかたちで進行した。同書では1997年ごろから近年までの歴史修正主義運動をとりあげたが、当日の報告では主に近年の動きに重点を置き、民間の動きと安倍政権との共同歩調ぶりについても確認した。
 また、カナダでの在外研究から帰国したばかりの金富子氏からは、日本軍「慰安婦」問題をめぐる現地の事情について報告していただいた。

 以下に能川の当日配布資料を転載する。これは斉藤正美、山口智美と能川の3名で作成した年表をベースに、2010年以降の事項に絞ったうえで項目を追加したものである。


「歴史戦」をめぐる近年の動き


201010月 アメリカ、パリセイズ・パークに「慰安婦」碑設置

20113月 山本優美子*、「なでしこアクション」での活動開始

20112月 「テキサス親父」日本事務局設置

20118月 韓国憲法裁判所、「慰安婦」問題に関する政府の不作為を違憲とする決定

201112月 ソウル日本大使館前に「平和の碑」(少女像)設置

20124月 岡本明子「米国の邦人子弟がイジメ被害 韓国の慰安婦反日宣伝が蔓延する構図」(『正論』)

201211月 “Yes, We Remember the Facts” 広告掲載。安倍晋三らが賛同

201212月 第二次安倍政権発足
中西輝政「現代「歴史戦争」のための安全保障」(『正論』)

20132月 これ以降、全国各地で右派団体による「慰安婦」パネル展が開催されるようになる

20134月 『正論』、初の「歴史戦争」特集

20137月 アメリカ、グレンデールに「慰安婦」像設置
              「「慰安婦」の真実国民運動」結成

20141月 「論破プロジェクト」(幸福の科学)、フランスのアングレーム国際漫画祭での展示を画策

20142月 「歴史の真実を求める世界連合会」(GAHT)、「慰安婦」像の撤去を求めてグレンデール市を提訴
              在外日本大使館、領事館が「歴史問題を背景とした、いやがらせ」についての情報募集を開始
              植村バッシング、この頃より激化

20143月 自民党、「国際情報検討委員会」発足

20144月 オーストラリアでの「慰安婦」像設置への反対運動

20144月 『産経新聞』紙上で連載「歴史戦」開始

20146月 中国政府、ユネスコ「世界の記憶」に南京大虐殺関連資料、「慰安婦」関連資料を登録申請
              安倍内閣、河野談話作成過程の検証報告書を発表

20147月 国連自由権規約委員会に右派が代表団を派遣

20148月 『朝日新聞』、過去の「慰安婦」報道記事の一部を撤回
              藤岡信勝「次に取り消すのは「南京大虐殺」だ」(『WiLL』)

20149月 菅官房長官、クマラスワミ報告書について「遺憾」と発言
自民国際情報検討委員会、「性的虐待も否定された」などとする決議

201412月 外務省がマグロウヒル社の歴史教科書執筆者に「慰安婦」問題の記述変更を要求

20151月 「朝日新聞を糺す国民会議」(『頑張れ日本!』系)、朝日新聞を提訴

20152月 朝日グレンデール訴訟(日本会議系)
              朝日新聞「慰安婦報道」に対する独立検証委員会(長:中西輝政)報告書
              菅官房長官、GAHTの訴訟について「慰安婦像などの設置は、わが国政府の立場やこれまでの取り組みと全く相いれないもの」「原告の関係者を含む在留邦人とは、わが国の総領事館幹部を通じて緊密に連携を取っている」と記者会見で発言

20153月 高橋史朗、山本優美子らが参加した「テキサス・ナイト in NYC」開催
「一九人の日本人歴史家有志」によるマグロウヒル社への訂正勧告
別冊『正論』第26号「「南京」斬り

20154月 日本戦略研究フォーラム定例シンポジウム「『歴史戦』をどう闘うか」

20155月 海外の日本研究者等による「日本の歴史家を支持する声明」発表

20157月 高橋史朗、パリのユネスコ日本代表部を訪問、中国の登録申請に関して「協議」

20158月 「慰安婦に関する米学者声明への日本の学者からの返答」
              この頃から海外の研究者に右派が英文文献を送付する動きが活発に

20159月 高橋史朗「《南京30万人虐殺》に加えて《慰安婦40万人》:大虚説を掲げる中国の世界遺産申請を許すな」(『正論』)

201510月 南京大虐殺関連資料、「世界の記憶」に登録

201511月 高橋史朗「「大虐殺」登録…歴史戦争の敗北はなぜ繰り返されたか」(『正論』)
              『毎日新聞』、日本政府がユネスコに提出した意見書の執筆者が高橋史朗であることを報道

201512月 日韓外相会談、「慰安婦」問題に関する「合意」

20162月 杉田水脈、山本優美子ら国連女子差別撤廃委員会を傍聴
              杉山外務審議官、政府報告審査で「強制連行」「性奴隷」否認発言、朝日の「誤報」に責任転嫁

20165月 日本軍「慰安婦」関連資料、「世界の記憶」に登録申請

20167月 高橋史朗「「南京」の二の舞いは許されない 世界記憶遺産「慰安婦」共同申請資料の欺瞞」(『正論』)

20169月 高橋史朗「昭和天皇がレイプの主犯だって!?やっぱりヒドい世界記憶遺産の申請文書」(『正論』)

201610月 高橋、西岡力ら『歴史認識問題研究会』発足。顧問に櫻井よしこら
* 文中敬称略
(文責:能川 元一)

2016年10月31日月曜日

wamからの呼びかけ文「言論を暴力に結びつけない社会を」

10月29日、「産経新聞社、及び日本軍「慰安婦」問題を報道する各メディアの方々へ」と題した呼びかけ文を、「女たちの戦争と平和資料館」(wam)が産経新聞、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、日経新聞、東京新聞、共同通信、時事通信あてに送付し、30日にホームページで公表しました。 

呼びかけ文には、2016年10月5日、wamに、「朝日赤報隊」を名乗る者からwamの爆破を予告する葉書が届いたこと、さまざまな形での嫌がらせは今までも日常的あったものの、このような爆破予告は初めてであること、その背景として、最近、特にユネスコ記憶遺産(「世界の記憶」)に「『慰安婦』の声」を被害国とともに登録申請して以降、産経新聞やそのデジタルニュースでwamを名指しした記事が増加していることがあるのではないかと記されています。 

また、産経新聞が歴史認識の違いを「歴史戦」と名付け、歴史をめぐる言論を「戦争」という暴力に結び付けて語っていることの影響は計り知れないとし、「言論を暴力に結び付けない社会」の実現を、産経新聞及び報道に携わる人たちに呼びかけています。 

爆破予告といった卑劣な脅迫は許されないことです。さらにそうした行動を煽り、歴史をめぐる言論を暴力に結びつけて語るような報道のあり方も大問題です。ぜひこの呼びかけ文を読み、広げてください。

wam「産経新聞社、及び日本軍「慰安婦」問題を報道する各メディアの方々へ」 

そして、メディアの方々はこの呼びかけにぜひしっかり答えていただきたく思います。 

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2016年8月1日月曜日

アジア連帯会議の歩みについて



 2016年7月19日、早稲田大学にて日本軍「慰安婦」問題アジア連帯会議(以下、アジア連帯会議)の歩みについて検討する会が持たれた。これまでアジア連帯会議に参加されてきた池田恵理子、柴洋子、柴崎温子氏から、アジア連帯会議の1回(1992年)から14回(2016年)までの流れがわかるような膨大な資料コピーや、英語、ハングルを含めた決議文の全回分が提示された。さらにアジア連帯会議の開催時期、開催地、参加国、参加人数、主要なテーマなどの項目からなるわかりやすい一覧表等なども示された。
  お三方からこれまでどのように連帯会議と関わってきたか、及び連帯会議の流れなどについて興味深いお話を伺った。例えば、アジア連帯会議の流れは、国民基金が出てきたこと、その後の女性国際戦犯法廷とも切り離せないものであるということや、旧ユーゴの紛争下の性暴力やドイツ収容所の強制売春問題などに取り組む人たちから、アジアでの連帯した活動が力になったと聞いている、などアジア連帯会議が与えた影響などである。そして、今後どうやって資料を集めたり、当事者の方たちからお話を伺ったりすればいいかについて話合った。資料の収集については、運動の歴史をきちんと記録し、資料を整理することの重要性を痛感した。

 
  まとめ:斉藤正美